「惜花芷」を観て
2025年 08月 14日
チャンネル銀河で2025-6-18から8-12まで放送された「惜花芷」を観た。
「芷」(zhi)は、辞書によれば、白芷(カラビャクシ)という夏にさく花という。
「惜」(xi)の意味は、大切に思う。離れがたく思う。失いたくないと思う。ここでは、単なる「想」という文字を使わずに、この字を使ったのは、この物語の内容を物語っていることがわかる。
花家が、お菓子の販売をするにあたり、店の名を「花記」と言ってたので、調べたら、「記」は、商標のことだとわかった。日本でも、商品に「なんとか印の」というので、それと同じだ。
物語のあらすじは、公開されているので、省略するが、この物語は、主人公の花芷がバラバラだった家族の心を一つにまとめていくところと、家を失った人たちも、受け入れていく様子がすばらしいと思った。
顧晏惜も、母をなくし、父には愛されずに育ったが、彼女と知り合い「家を与えてくれたことに感謝する」といっているし、彼の妹や六皇子もそうだった。
対象的なのは、皇帝で、兄弟や子供に冷酷で、子供にも憎まれていたことだ。花芷と顧晏惜の仲を引き裂き、彼女に難題を与えて、苦しめた。しかし、まわりの家族や友人、その他の人たちが、みな彼女の苦境に励まし助けたところは、感動的だった。
おもしろいのは、苦労してきた花家の奥様たちが、みな精神的に自立していったことだ。
人気WEB小説の原作がよかったのは、もちろんだが、脚本もよかったし、役者たちもみなすばらしかった。
中国人の家族の理想像というのが、描かれているようで、いい作品だと思った。

