(陳式太極拳要領)4.分清虚実
2020年 03月 22日(陳式太極拳要領)4.分清虚実
体の上下、肢体の至る所、「虚実」を分けないところはなく、太極拳を練習する者は、動作のすべてに必ず「虚実」をはっきり分けることが肝要である。
「虚実」を分けることで、いろいろな動作の変化に対応でき、体の耐久力もつき、緊張と緩和のバランスや重心の移動の仕方、体の回し方など、あらゆることが非常にスムーズに行うことができるようになるのである。
太極拳では、両手にも、両足にも、「虚実」がある。左手と左足、右手と右足は、互いに関連していて、動作中は虚実を分ける。たとえば、左手が「実」のときは、左足が「虚」となり、右手が「虚」のときは、右足が「実」なる。
「虚」というのは、無力の状態ではない。「実」も、そこにすべての力をかけることではない。互いの力の加減、「比重」のことをさす。
「分清虚実」は、重心の偏りに注意する。偏りすぎると、体をすばやく回したり動かしたりすることができなくなり、相手の攻撃に対応できなくなる。「実」に偏り、力をかけすぎると、体の動きが遅くなる。逆に「虚」に偏りすぎると、足元が安定しなくなる。
以下は、古い太極拳について書かれた本にある言葉である。
「心は虚でなければならず、心が「虚」であれば、四体もみな虚となり、丹田と腰の力と足の底が「実」であれば、四体もみな実となり、すなわち、これでもって虚であり、実であるという。」
「実の中に虚があり、虚の中に実があり、太極のこの自然の理は、精妙であると悟るだろう」
以上が要約である。
「簡化24式太極拳」の要領の「虚実分明」の中では、こう述べられている。
「虚実とは、一般的にいえば、太極拳の動作が完成に至るとき(定式)を「実」といい、動作の転換過程を「虚」という。体重を支える足(軸足)は「実」といい、補助して体重を支えたり、移動中の足は、「虚」という。」
「太極拳を行う場合には、定式と軸足だけでなく、意識、勁力、手法、歩法などの運用の中で、いつどこにでも、虚と実は存在している。」
この項目は、難しいので、両者を読み比べると、少し理解がしやすくなると思う。

