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東山彰良の「怪物」を読んで



  彼は、この小説で、日本語と中国語を入り混ぜて書いていたので、私は、言葉のニュアンスの違いが面白かった。

  たとえば、彼があるセリフを中国語で書いて、その後に日本語訳を書いていても、微妙にニュアンスが違うのだ。それは、二か国語をわかっていないと、味わえない醍醐味だと思った。

  ストーリーは、初めに手品師が種を明かしてしまったような展開だったので、ちょっとワクワク感がなかったけれど、それなりに、おもしろかった。

  一年の連載を読んでみて、ふと、この「怪物」という言葉に、日中で違う意味合いがあるのかなと思って、調べてみた。

   怪物(日本語 カイブツ)

1 怪しい物、ばけもの

2 性質、行動などの測りがたく、力量の衆にすぐれた人


怪物(中国語 guai wu)

1 怪物、不思議なもの(比喩的に用いることが多い)

2 変人


   この物語の怪物というのは、蘇大方だが、彼は、もともとは普通の庶民だったが、中国の動乱の時代に生き抜くために、悪党になったということだ。

同時に、このモデルは、主人公のおじさんで、台湾の空軍のパイロットで、中国に不時着して、当地で生き抜くために、そうなったという筋だ。

   こうしてみると、この怪物というのは、やはり、人間の心の中にある「闇」の部分のことかもしれない。

   日本語も中国語も、ほぼ意味は、同じだが、ほんとのところ、どうなのかは、作者しかわからないのかもしれない。


# by keika-ch32 | 2021-06-23 13:09 | エッセイ

「交待」(中)と「説明」(中)の違い

「交待」()と「説明」()の違い

例文:

この事は、みんなにきちんと説明しなくてはなりません。

这件事情,你一定要对大家有一个交待

 ここでは、「説明」という単語を使わずに「交待」を使ったのは、「釈明する。申し開きをする」という意味合いがあるからだとわかりました。

もちろん、一般的な言い方は、ほかにもあって、私もなにか悪いことをしたら、よく先生や親から「説明清楚」という風に言われたりしたこともあり、これでもいいと思いますが、もう少し中国語のレベルをあげたければ、この「交待」を覚えておくのもいいなと思いました。

 中国語の辞書によると、「交待」は「交代」とも書くらしく、日本語の「交代」は、中国語では「交替」となるので、注意が必要です。

 「交待」(交代) ()

1.仕事などを引き継ぐ、引継ぎを行う。

2.言いつける、言い聞かせる。

3.説明する、はっきりと述べる。

4.釈明する、申し開きをする。

5.(俗語)だめになる。


# by keika-ch32 | 2021-02-03 12:03 | 覚えたい中国語単語

「心の準備」(日)は「思想準備」(中)

「心の準備」()は「思想準備」()と表現する。

   例文:

少しも心の準備ができていません。

    一点儿思想准备都没有

   この場合の心の準備というのは、覚悟のことで、考えがまとまったということである。中国語の場合、日本語の「思想」とは、少し使い方が違う点があるので、注意が必要だと思った。同じ単語を使うので、混乱しやすいので、きっちりと分別したほうがいいなと思った。

 それぞれの辞典を調べて以下にまとめた。

   「思想」()  1.心に思い浮かんだこと。考え、特に生活の中に生まれ、その                  

           生活行動を支配するものの見方

           2.(心理哲学)思考作用の結果生じた意識内容。

   「思想」()  1.思想。イデオロギー、観念。

           2.考え。(覚悟がある)

           3.考える。


# by keika-ch32 | 2021-01-25 11:36 | 覚えたい中国語単語

中国語の「値引き」の表現


 日本語では、「値引き」というと、「何%オフ」とそのままで表現します。

でも、中国語の場合は、値引きとは言わず「何割で売る」といい、「折」(zhe)を使います。

  40%オフ」は、「6折」。「折」は、何割かを表見するので、一割以下では、こうなります。

  「5%オフ」は、「9.5折」となり、「1%オフ」は、「9.9折」となります。

  頭の体操だと思えば、簡単ですが、日本で生活とていると、「あれっ?」と思ってしまい、すぐに出てこないので、まとめてみました。これで、いつでも、スムーズに表現できるといいですね。

 


# by keika-ch32 | 2021-01-19 10:55 | 覚えたい中国語単語

「師父」(中)の意味合い


「師父」は、師匠、先生、親方などの意味がある。辞書によれば、工、商、役者などの商売で技術や芸を伝授する人のことをさして言う。

私の「師父」という言葉で最初に思い浮かべるのは、「先生」である。ただ、学校の先生に対しては「老師」と呼んでいた。カンフーの世界でも、弟子が師匠にたいして「師父」と呼んでいる。

現在、東京新聞の夕刊に連載中の「怪物」(東山彰良著)の中で、台湾の熱炒店(居酒屋)の様子を描く場面で、「調理場の師父が玉杓子で中華鍋をガンガン打ちつけ、火柱がぼっとあがった」という文章があった。

この場合、「師父」というのは、当然コックさんのことだが、店の中では、親方にあたるベテランという存在だ。

しかし、中国語の知らない読者は、突然の「師父」という言葉にたいして、どう思ったのだろうかと思った。

この小説、中国語を勉強している人や、私とっても、言葉の面で、いろいろとためになるのではないかと思っている。これからも、楽しみだ。


# by keika-ch32 | 2020-06-18 10:20 | 中国語全般

中国語のことや、旅日記、もろもろの感想など


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